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極端紫外光研究施設(UVSOR)(1ページ) 分子研リポート2009 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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286 研究施設の現状と将来計画

8-1 極端紫外光研究施設(UV S O R )

U V S OR - I I 光源加速器は2003年の高度化(低エミッタンス化,直線部増強)とそれに引き続くアンジュレータの整備な どにより,1. G eV 以下の低エネルギー放射光リングとしては世界的にも最高レベルの輝度を誇る光源となった。トップアッ プ運転(一定ビーム強度運転)導入に向けての整備も順調に進み,2008年10月より試験運転を開始,その後,段階的に 運転時間を拡大し,2010年度よりトップアップ運転での定常的な共同利用を実施する予定である。

今後の施設の将来像については,

(a). 既存施設の更なる高度化(UV SOR -III 計画) (b). 新しい施設の建設

(c). 海外アウトステーションの建設

の3つの方向で考える必要があると考えている。

( a) については,U V S OR -II 蓄積リングで唯一建設来手つかずの偏向電磁石を,ビーム収束作用を持つ複合機能型に交換 することでエミッタンスを現在の 27. nm- rad から 15. nm- rad 程度まで下げ,さらに高輝度化を図るものである(U V S OR - III 計画)。なお,直線部を増強するために入射点を移動し長さ 4. m の直線部を新たに創出するという計画は,昨年度から5年 計画で始まった量子ビーム基盤技術開発プログラムの中で実現が決まっている。このプログラムでは,新たに創出される直 線部にアンジュレータ2台を直列に設置し,外部レーザーを用いたコヒーレント放射光など特長ある光を発生する技術の開 発とその利用法の開拓を目標としている。専用ビームラインの建設も計画に盛り込まれている。また,同じ場所を占めてい る既存ビームラインの移設と高度化が予定されている。当面,量子ビームプログラムを推進しつつ,偏向磁石の更新による 低エミッタンス化を実施する。

(b) については,以下のようないくつかの選択肢がある。 i). 1.5–2.5GeV級新第3世代リング

ii). 1GeV 級超高輝度リング

iii). ライナックによる軟X線自由電子レーザー iv). 小型エネルギー回収型ライナック

それぞれの検討を進めながら,他施設の動向など国全体の中での位置付けも考慮しつつ,計画を練ることになる。i ) は比 較的低エネルギーで汎用性の高い高輝度光源の実現を目指すものであり,SPring-8 では十分に対応しきれない V UV軟X線 領域での高輝度光源を実現することで,我が国では S P ri ng-8 以外に真に第3世代光源と呼べる光源がない状況を打破しよ うとするものである。ii) は汎用性よりも光源性能をより重視し V UV 領域での超高輝度光源を実現しようとするものである。 i i i ) は高輝度ライナックによる軟X線領域でのシングルパス型自由電子レーザーの実現を目指すものである。リング型光源 と相補的な光源となるはずである。i v ) はリング型光源の限界を打ち破る光源性能を実現し,且つ,リング型光源の汎用性 も有する施設の実現を目指すものである。超電導加速技術などの高度な加速器技術が必要となるため,今後の加速器技術 開発の進捗を慎重に見守る必要がある。

(c) については,UV SOR -III は維持しつつも,性能的に UV SOR -III では不利なエネルギー領域を,極限に達している海外 の最新鋭高輝度光源施設のアウトステーションでカバーするものである。国内では該当する光源施設はなく,新たな建設計 画のチャンスもない状況である。アジア・オセアニア地区では中国,台湾,韓国,欧米ではフランスやスウェーデンが対象 施設を有する(一部は建設中)。アウトステーション計画を進めるのであれば,長期的な海外戦略を立てて臨む必要がある。

参照

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